Sunday
今日はいつもより早く目が覚めた。
布団の中でゆっくりと手足を伸ばして、あるべき場所にきちんとあることを確認する。
たまった洗濯物を洗わなきゃとか
借りている本を返さなきゃとか考えつつ、
もぞもぞと布団から這い出た。
毎朝のルーティンは今日も変わらない。
コーヒー豆をざっと袋から取り出して
欠伸をしながらミルで挽く。
豆の砕ける音と香りで
少しづつ目が覚めてくる。
ペーパーフィルターに挽いた粉を
丁寧に入れてから水をセットして、
コーヒーメーカーのスイッチを入れた。
少し不快な機械音に顔をしかめつつ、
窓を大きく開ける。
冬らしい青と白のバランスが取れた空は
今日もよく晴れていた。
最近見た映画は雨や曇りのシーンが
多かったことを思い出したけど、
やっぱり晴れが一番だとしみじみ実感する。
出来上がったばかりのコーヒーを
お気に入りのマグカップに注いで香りを楽しむ。 ブラックで飲むようになったのは最近のことだ。
コーヒーを啜りながらベッドの上の雑誌を
パラパラとめくる。
内容を暗記してしまうほど何度も読んだけれど、自分にはこれが必要なのだと思った。
開け放しの窓から入ってくる
冷たい風で冷える体をコーヒーで暖める
この時間が一番リラックスできる気がした。
近所の公園でフリーマーケットが行われることをふと思い出して、
マグカップに残ったコーヒーを一息に飲む。
顔を洗って、毛先の開いた歯ブラシで歯を磨く。
ボサボサの髪はニット帽で隠して、
床に落ちていたコートを羽織る。
靴を履いてドアを開けたところで
窓を閉めていないことに気づいた。
ブツブツと文句を言いながら
風の吹き込む窓に向かう。
葉のすっかり落ちた木と、
せわしなく飛ぶスズメを窓越しに見たときに
この街を分かったような気がした。
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